子どもの矯正治療
矯正治療時期は?
こどもの矯正治療は「早い時期がよい」とよく耳にしますが、いったいいつの時期が最適なのでしょうか?
みなさんがご存知のように、こどもの歯は、乳歯から永久歯に生え変わります。
この永久歯の生えそろう前が治療開始に最適な時期なのです。永久歯が生えそろえば、矯正装置をつけて治療を開始できます。
そして、子供がどんどん成長する力を利用して早く矯正治療を進めることができます。こどもの矯正治療は早いうちにといわれるのはこのためです。
こどもには虫歯や銀歯などの治療跡がほとんどなく、大人に比べて矯正装置がつけやすいです。
そして、思春期に入ると、他人からの見た目を気にする子供が増えてきて、歯並びの悪さが気になり、口元を手で覆う子やあまり笑わなくなる子が出てきます。
特にオシャレに敏感な女の子はその傾向が強くなります。矯正治療を受けて歯の見た目をきれいにしておけば、心身共に明るく健康的な生活を送ることができるようになります。
なぜ治療が必要?
歯並びが悪いと、身体のどんな場所に影響が出てくると思いますか?
まず、歯磨きがしづらいため、虫歯や歯周病になりやすくなります。舌の位置がずれてスムーズな発音がしづらくなることや、
きちんと噛み合わせることができないため食べ物をよく噛めなくなります。そして、よく噛めなくなることで、あごや肩の筋肉のバランスが崩れ、
肩こりや頭痛が起きたり姿勢が悪くなったりします。思春期には歯並びの見た目が気になり、思い切り笑えなくなったり元気がなくなったり・・・あごが発達しないことで、
歯並びが悪くなると言われていますが、その原因は、食べ物をよく噛まなくなったことにあります。
現代は食生活の変化で、やわらかい食べ物ばかりを好んで食べることが多くなりました。
そのため、噛む回数も少なくなり、あごが鍛えられなくなります。永久歯が生える十分なスペースが足りなくなり、永久歯が乱れて生えてきて、歯並びが悪くなるのです。
全身の発育や健康、そして心にまで悪影響を及ぼしてしまうのです。子供の一生を左右する歯並びの問題、なるべく早い時期に解消してあげましょう。
矯正治療期間は?
矯正の治療期間は長いイメージがありますが、いったいどれくらいの期間、矯正装置をつけたままでいるのでしょうか?
こどもの矯正治療には、「第一期治療」と「第二期治療」があり、顎の成長や歯並びによって、治療法が分かれます。
第一期治療は、乳歯と永久歯がまざった混合歯列期になります。この時期は、永久歯がきれいに生えるように顎の成長やバランスを整える治療が中心になります。
歯並びによりますが6~10歳くらいに治療を開始して、治療期間は10ヵ月~1年半が目安です。第二期治療は、永久歯が生えそろったあとに行う治療で中学生以上が目安です。
第二期治療は、基本的に成人の矯正治療と同じで、歯列矯正が中心となってきます。治療期間は1年半~2年半程度です。矯正している間は、1、2ヶ月に一度、定期的なチェックを受けることになります。この時に、虫歯のチェックや予防などをしてもらえば、虫歯予防も可能となります。